建築中の住宅検査の指摘実例

住宅あんしん工程検査(建築中の検査)での指摘事項の実例を参考までに公開いたします。完成物件や中古住宅の住宅診断(ホームインスペクション)における指摘事例は、「住宅診断(ホームインスペクション)の指摘事例」をご覧ください。

現在、指摘実例の写真を徐々に追加中です。ご了承ください。

以下の目次より、指摘事例の写真を見たい検査項目をクリックしてご覧ください。

基礎配筋検査

基礎の底盤(スラブ)部分の配筋を施工した状態で実施する配筋検査で見つかった指摘事例です。

かぶり厚の不足

かぶり厚の不足

基礎底盤でサイコロ(スペーサーブロック)が鉄筋の最下部に設置されていない。

かぶり厚の不足

かぶり厚の不足

基礎底盤でサイコロの設置向きが異なる。

かぶり厚の不足

配管周りのかぶり厚が不足している。

防湿シートの破れ

防湿シートの破れ

防湿シートが多くの箇所で破れている。

定着長さの不足

定着長さの不足

基礎の定着長さが不足している箇所が複数ある。

捨てコンがない

捨てコンがない

設計図に記載されている捨てコンクリートが施工されていない。

基礎の主筋の不足

基礎の主筋の不足

基礎の主筋のうち、2本が不足している。

一級建築士

基礎底盤の配筋検査では、鉄筋間のピッチ不足やかぶり厚の不足、定着長さの不足などが見つかることが多いです。また、鉄筋が著しく波打っていることや、一部の鉄筋が無いケースもありました。

基礎立上り型枠検査

基礎の立ち上がり部分の型枠を設置した状態で実施する配筋およびアンカーボルト等の検査で見つかった指摘事例です。

ホールダウン金物の位置間違い

ホールダウン金物の位置間違い

ホールダウン金物の設置位置が間違っている。

かぶり厚の不足

サイコロの設置向きが異なる。

かぶり厚の不足

かぶり厚の不足

基礎立上りのかぶり厚が不足している。

ホールダウン金物の設置忘れ

ホールダウン金物の設置忘れ

ホールダウン金物が設置されていない。

一級建築士

基礎立ち上がり部分のかぶり厚の不足が指摘に挙がることが多いですが、ホールダウン金物に関わる指摘も少なくありません。

基礎コンクリートの仕上り、土台敷きの検査

基礎の型枠を撤去した状態またはその直後の土台を施工した状態で実施する検査で見つかった指摘事例です。

ジャンカ

ジャンカ

基礎立上りに著しいジャンカがある。

アンカーボルトの不足

アンカーボルトの不足

アンカーボルトが不足している。

アンカーボルトの芯ずれ

アンカーボルトの芯ずれ

アンカーボルトが著しく芯ずれしている。

基礎のひび割れ

基礎のひび割れ

基礎の底盤に著しいひび割れ(クラック)がある。

アンカーボルトの長さ不足

アンカーボルトの長さ不足

アンカーボルトの長さが不足している。

ホールダウン金物の位置ずれ

ホールダウン金物の位置ずれ

ホールダウン金物の位置が芯ずれしている。

アンカーボルトの取付不良

アンカーボルトの取付不良

アンカーボルトが土台表面より出ている。

土台の破損

土台の破損

土台の端部が破損している。

一級建築士

アンカーボルトに関係する指摘が多いですが、基礎の仕上り(著しいジャンカやひび割れ、コールドジョイントなど)が見つかることも少なくありません。

構造躯体・金物検査

上棟後、構造金物を施工した状態で実施する構造躯体の検査で見つかった指摘事例です。

接合金物の曲がり

接合金物の曲がり

接合金物が曲げて設置されている。

柱頭の金物がない

柱頭の金物がない

柱の上部の接合金物がない。

ホールダウン金物のナットが未施工

金物のナットが未施工

ホールダウン金物のナットが施工されていない。

金物の耐力不足

構造金物の耐力不足

図面より耐力が小さい金物が設置されている。

火打ち金物の位置間違い

火打ち金物の位置間違い

火打ち金物の位置が図面と相違している。

筋交いの間違い

筋交いの間違い

筋交いがダブルの箇所でシングルになっている。

一級建築士

構造金物の設置不良や種類の間違いが見つかりますが、ときには筋交いなどの位置・仕様の間違いが見つかることもあります。

外壁の防水検査

外壁面の防水シートを施工した状態で実施する防水検査で見つかった指摘事例です。

防水シートの破れ

防水シートの破れ

換気ダクトの周りに防水シートの破れ・隙間がある。

透湿防水シートの穴

透湿防水シートの穴

外壁の透湿防水シートに穴がある。

防水シートの破れ

防水シートの破れ

防水シートに破れている箇所がある。

防水シートの重ね代がない

防水シートの重ね代がない

外壁とバルコニー手摺の取り合いで防水シートが重なっていない。

防水テープが粗い

防水テープが粗い

防水テープが粗くて隙間がある。

外壁通気の不足

外壁通気の不足

断熱材に防水シートが押されて外壁通気が取れていない。

屋根防水

屋根のアスファルトルーフィングの固定不足

ルーフィングの一部が固定されていない。

一級建築士

防水検査で最も多い指摘は、防水シートの破れです。次に、配管等の貫通部の処理(防水テープの処理)の問題です。屋根の防水(ルーフィング)については、外壁の防水検査またはその前に行う構造躯体・金物検査で確認できた場合に指摘対象となります。

外壁の断熱検査

外壁面の断熱材を施工した状態で実施する断熱検査で見つかった指摘事例です。

断熱材の充填不足

断熱材の充填不足

窓枠上の小さなスペースに断熱材が充填されていない。

断熱材の充填不足

断熱材の充填不足

外壁面の一部で断熱材の充填が不足している。

屋根の断熱材がない

屋根の断熱材がない

屋根面の一部で断熱材が施工されていない。

断熱材がはがされている

断熱材がはがされている

断熱材を施工後にした電気工事で断熱材がはがされている

断熱材の充填不足

断熱材の充填不足

外部に面する天井裏に断熱材がない。

断熱材の充填不足

断熱材の充填不足

筋交いがある細かな隙間で断熱材の充填が不足している。

一級建築士

屋根の断熱材については、外壁の断熱検査で確認できた場合に指摘対象となります。壁面の断熱材の隙間や充填不足が見つかる現場は多いです。

足場解体前の検査

建物外部の足場を解体・撤去する前に、外壁・屋根などの高所の仕上り状態を確認する検査で見つかった指摘事例です。

附属設備のビスのシール不足

ビスのシール不足

附属設備の支持金物で、ビス周りのシール不足がある。

一級建築士

足場解体前の検査では、事例の写真が少ないですが、他に見つかる指摘事例としては、屋根材や外壁材の割れ・欠損、軒天の割れ、雨樋の取付不良などです。最終の竣工検査でも見つけられるものもあれば、足場があるからこそ見つけられたものもあります。

下地材等の検査

建物内部において、主に壁の下地材を施工した状態で行う下地材等の検査で見つかった指摘事例です。

石膏ボードの目地の隙間

石膏ボードの目地の隙間

石膏ボードの目地に著しい隙間がある。

石膏ボードのビス忘れ

石膏ボードのビス忘れ

石膏ボードの継ぎ目でビスの施工漏れがある。

強化石膏ボードの割れ

強化石膏ボードの割れ

強化石膏ボードの端部に割れがある。

一級建築士

住宅検査を実施するタイミングにおける現場の工事進捗次第で、天井の下地材も確認できることがあります。

竣工検査(内覧会立会いと同等)

建物が完成した後に実施する竣工検査で見つかった指摘事例については、こちらの指摘事例をご確認ください。

現在、指摘実例の写真を徐々に追加中です。ご了承ください。