アネストでは、買主には買主向けのホームインスペクション(住宅診断)を推奨しております。 売主が依頼したり、不動産会社が斡旋するホームインスペクション(住宅診断)では、調査時に大事な症状を確認したとしても、買主に報告されない事項が非常に多いからです。

売主が依頼したり、不動産会社が斡旋したりするインスペクションは建物状況調査という名称で案内されていることが多いです。

買主が購入判断や購入後のリフォーム・補修・メンテナンスをするために非常に大事な情報でも買主へは報告されないことが多数あります。また、本当は費用をかけて早急に補修すべき症状でも、大した問題ではないと不動産業者から誤った説明をされることも多く確認されています。

本当に売主や不動産会社が主導するホームインスペクション(住宅診断)だけでよいかよく考えてください。これらは、購入後、売主や不動産会社が責任を負ってくれないことなので、買主が金銭負担して対応しなければならないものです。

売主・不動産会社が主導するインスペクション

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その具体的な内容とは?

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実際に買主には報告されない症状の事例とそれによって負う買主のリスクの一例を列挙します。

報告されない症状リスク
ひび割れで0.5mm未満のもの長持ちさせるために補修すべきものもある
構造的な問題が大きいこともある
欠損で深さ20mm未満のもの長持ちさせるために補修すべきものもある
構造的な問題が大きいこともある
基礎パッキンと基礎の隙間が確保されていない床下の換気不足や結露のリスクがある
基礎表面の不自然な染み染みによっては原因確認や対策が必要なものがある
換気口の位置が悪く雨水が床下へ浸水する床下環境の悪化、カビ等のリスクがある
報告されない症状リスク
外壁下地材まで影響のないひび割れ長持ちさせるために補修すべきものもある
外壁下地材まで影響のない欠損など長持ちさせるために補修すべきものもある
報告されない症状リスク
下地材まで影響のないひび割れ長持ちさせるために補修すべきものもある
下地材まで影響のない欠損など長持ちさせるために補修すべきものもある
報告されない症状リスク
破損・ひび割れ長持ちさせるために補修すべきものもある
外壁等の継続的な汚れリスク
掴み金物のぐらつき長持ちさせるために補修すべきものもある
将来の漏水リスク(ぐらつき箇所から壁内へ漏水)
つまり将来の漏水リスク
軒樋からの雨水の溢れ
報告されない症状リスク
床の明らかな勾配不足や逆勾配日常的な水たまり
将来の漏水リスク
排水溝の明らかな勾配不足や逆勾配日常的な水たまり
将来の漏水リスク
排水口のつまり将来の漏水リスク
手すりのぐらつき人(特に子供)の落下リスク
報告されない症状リスク
地面の著しい陥没地盤沈下等のリスク
犬走りの著しい陥没やひび割れ地盤沈下等のリスク
塀・フェンスの著しい割れ・ぐらつき・傾斜怪我、隣地等からの損害賠償リスク
報告されない症状リスク
基礎建物外部の基礎と同等のもの
土台・大引き等の接合部の浮き揺れ、構造耐力の低下
土台の染み何らかの漏水・異常な湿気・結露のリスク
束の浮き・束石の沈み床鳴り
金物の著しい緩み揺れ、構造耐力の低下
カビ健康被害
異常な湿気結露・カビ・腐朽のリスク
漏水の可能性
断熱材がない断熱性の低さ
日々の暮らしの快適さへの悪影響
断熱材の落下・垂れ下がり断熱性の低さ
日々の暮らしの快適さへの悪影響
著しい地面の陥没地盤沈下等のリスク
工事残存物・ゴミ将来の蟻害、虫食いのリスク
排水管の明らかな勾配不足や逆勾配つまり・漏水のリスク

※アネストでは床下の詳細調査(オプション)を利用することで上の内容を奥まで確認できます。

報告されない症状リスク
金物の著しい緩み揺れ、構造耐力の低下
断熱材の設置不良断熱性の低さ
日々の暮らしの快適さへの悪影響
カビ健康被害
外壁の内張りがない防火性能上の問題

※アネストでは屋根裏の詳細調査(オプション)を利用することで上の内容を奥まで確認できます。

報告されない症状リスク
床の6/1000未満の勾配の傾き構造的に問題があるものもある
暮らしの快適性
柱・壁の6/1000未満の勾配の傾き構造的に問題があるものもある
暮らしの快適性
床の下地材まで影響のないひび割れ・欠損等長持ちさせるために補修すべきものもある
壁の下地材まで影響のないひび割れ・欠損等長持ちさせるために補修すべきものもある
天井の下地材まで影響のないひび割れ・欠損等長持ちさせるために補修すべきものもある
畳下地のカビ・腐朽暮らしの快適性
長持ちさせるために補修すべきものもある
著しい床鳴り暮らしの快適性
報告されない症状リスク
著しい床鳴り暮らしの快適性
ノンスリップがない滑りやすくて危険
報告されない症状リスク
著しいぐらつき・隙間暮らしの快適性
柱・梁等の傾きに起因する場合がある
サッシの鍵の施錠防犯上のリスク
棚板のがたつき暮らしの快適性
補修コストがかかる
報告されない症状リスク
キッチン等の吊戸棚の耐震ラッチがない地震時のリスク(収納物の落下)
給水・給湯・排水管の貫通部の隙間虫・小動物の侵入
外気・埃等の侵入リスク
収納扉の開閉不良暮らしの快適性
補修コストがかかる
換気設備の動作不良暮らしの快適性
補修コストがかかる
報告されない症状リスク
タオル掛け・手すり等の取り付け不良暮らしの快適性
補修コストがかかる

売主や不動産会社が主導するホームインスペクション(住宅診断)において、本来なら劣化事象として挙げるべきことでも、微妙な症状ならば、それがなかったものとして報告されることもあります。その理由は売りづらくなることを懸念しているからです。

例えば、外壁のシーリングの劣化具合によっては、劣化事象として買主へ報告すべきことですが、報告されないことがあるのです。明確な基準がなく担当者の判断次第の項目は、こういうことが起こりやすいと言えます。知らずに購入した買主は、暮らし始めてから雨漏りリスクに晒されることになります。

調査項目に該当する症状を劣化事象という言葉で表現しますが、買主は「中古だから劣化しているのは仕方ない」と考えがちです。実際には、直ちに補修すべき重い症状や、構造耐力・雨漏りリスクが極めて高い症状であっても、そこまで説明されることなく、劣化事象とだけ説明された買主がそれを異常(緊急性の高いもの等)だと認識できないことがあります。

買主向けホームインスペクション
中古一戸建て住宅診断(ホームインスペクション)