住宅あんしん工程検査(建築中の住宅検査)の1つである防水工事(外壁の防水シート等)の検査のご案内です。防水工事の検査項目(チェックポイント)の例も公開します。
防水工事(外壁防水シート)の検査とは
防水工事(外壁防水シート)とは、構造躯体の工事の後、外壁面の透湿防水シートを施工した状態で現地に立会いし、主に外壁面の透湿防水シートの施工状態を確認する検査サービスです。。
検査タイミング
防水工事(外壁防水シート)の検査は、構造躯体の工事完了後、外壁の透湿防水シートを施工した後、外壁材(サイディングなど)を施工する前のタイミングで実施します。
外壁材が施工されると、透湿防水シートを確認できないため、その施工前に行う必要があります。
透湿防水シートは、建物の外側から外壁内部へ侵入してきた雨水を防ぐためのもので、雨漏りを防ぐために非常に重要な役割を果たします。よって、防水工事(外壁防水シート)の検査も非常に重要なものです。
屋根防水(ルーフィング)とバルコニー防水
対象住宅の工程次第では、屋根の防水(ルーフィング)やバルコニーの防水工事を同時に検査できることがあります。
ルーフィングは、このタイミングより、「上棟後の構造躯体の検査」の際に検査できることの方が多いです。
バルコニーの防水工事は、外壁面の防水工事の検査の際に検査できることが多いです。
屋根防水(ルーフィング)やバルコニー防水も検査したい項目ですが、工程次第で、必ずしも、この防水工事の検査で確認できるとは限りません。一緒に検査できない場合は、前後の検査時に確認できるなら、その際に検査します。
前後の検査時にも検査できない場合で、どうしてもこの検査を希望する場合、追加検査を依頼することもできます。ただし、別途料金が必要です。
検査項目(チェックポイント)
防水工事(外壁防水シート)の検査としては以下の検査項目(チェックポイント)があります。
但し、工事の進捗・建物のプラン・工程等によっては以下と異なることもあります。
防水工事(外壁の防水下地)
- 透湿防水シートの重ね幅
- 透湿防水シートの開口部補強の状態(サッシ周り、配線・配管等の貫通部)
- 透湿防水シートの補強の状態(バルコニー手すり壁との取り合い部分等)
外壁工事
- 通気胴縁の設置状態(固定状態・通気を阻害しないか)
屋根工事
- ルーフィングの重ね合わせ
- ルーフィングの立ち上げ寸法
- 板金の設置状態(捨て谷・本谷・雨押え等)
- 桟木の取付け状態
- 屋根葺き材の著しい割れ・欠損・ずれ
- 換気金物の設置状態
屋根の防水は外壁の防水と同時に確認できないことも多いため、同時に確認できるときにのみ検査対象となります。ただし、構造躯体の検査の際に確認できることも多く、そちらの検査の確認対象となることがあります。
防水工事(バルコニー・陸屋根等)
- 床・排水溝の勾配
- 排水口・オーバーフロー管の設置状態
- 防水層のひび割れ・破断・浮き等
- 掃き出しサッシとの取り合い部分の状態
- (FRP)トップコートの仕上がり状態
- (シート防水)溶接部等の状態
- (金属防水)接合部の状態
注意点・確認事項
- 現地検査時に目視確認できる範囲が検査対象です。
- 平面詳細図・立面図・矩計図などが必要です。
- ご依頼前に、必ず、施工会社から検査の受け入れについて承諾を得てください。
外壁面の防水だけではなく、屋根もバルコニーも同時に検査して欲しいと欲張ると、それぞれが中途半端な確認になることもあるので、あくまでも外壁面の防水工事の検査を主として対応します。
外壁の防水と断熱の同時検査ができるかも
断熱材の進捗・工程によっては、防水工事(外壁防水シート)の検査と断熱工事(断熱材の施工)の検査を同時に1回で実施することもあります。
また、一度で防水工事と断熱工事を広範囲に確認できないことが多いため、防水工事と断熱工事の検査を合計2回として、それぞれの回で防水工事と断熱工事の両方を検査することもあります。
現場の進捗・工程によって判断すべきものですから、住宅検査の担当者(一級建築士)とご相談ください。
検査依頼は2つの方法から選択できる
アネストに、建築中の住宅検査を依頼するとき、以下の2つのいずれかを選択できます。
住宅あんしん工程検査(建築中の1回検査)
- 主に、既に着工済みの方が、目前の工程の検査を急いで依頼するときや、気になる特定の工程の検査を1回のみ依頼したいときに利用します。
- 後から追加検査を依頼することができるので、既に着工済みの方は、まずはこちらを依頼して、検査時などに検査員にその後の検査項目や回数について相談するとよいでしょう。
住宅あんしん工程検査(建築中の住宅検査)※複数回の検査
- 主に、これから建築工事に着手する方(つまり着工前の住宅)が利用します。
- 着工日の1ヵ月程前に、弊社へお問合せ・ご相談ください。着工の直前でも対応可能な場合もあります。
アネストでは、現場で行う住宅検査(=ホームインスペクション)は、必ず、一級建築士の資格を持っている者が行います。もちろん、現場研修やノウハウを詰めたオリジナルマニュアルもあり、安心できる検査担当が対応しています。
その他の検査内容
- 地盤改良工事の立会い検査(診断・チェック)
- 基礎配筋検査(底盤・立上りの鉄筋等の検査)
- 基礎コンクリート打設の立会い検査
- 基礎コンクリートの仕上りまたは土台敷きの検査
- 上棟後の構造躯体(柱・梁・筋交い・金物等)の検査
- 防水工事(外壁の透湿防水シート)の検査
- 断熱工事(断熱材の施工)の検査