床下・屋根裏の詳細調査

一戸建てのホームインスペクション(住宅診断)のオプションサービスです。床下、屋根裏(小屋裏)にホームインスペクター(診断担当者)が進入し、安全に移動可能な範囲で調査を行います。

床下・屋根裏の詳細調査の対象となる住宅、対象となる方は以下のとおりです。

床下の調査
  • ホームインスペクションを依頼する方
  • より精度の高い住宅診断、内覧会検査をご希望の方
  • 普段は見ることのない床下や屋根裏が気になる方
  • 一戸建て住宅およびアパート
  • 新築住宅も中古住宅も対応
  • 建売住宅・注文住宅のいずれにも対応
  • 木造・鉄骨造など全ての構造・工法が対象(ただし、床下・屋根裏のスペースがある建物)
一級建築士

床下・屋根裏の詳細調査は、他のホームインスペクション(住宅診断)のオプションとして利用可能なサービスです。

床下と屋根裏の位置は下図のとおりです。床下の詳細調査の対象となるのは、1階の床下です。屋根裏の詳細調査の対象となるのは、最上階の上(屋根裏)と下階の屋根の内側(下屋裏)です。

床下と屋根裏のイメージ図
床下と屋根裏のイメージ図

2階建て住宅における1階天井裏(=2階床下)や3階建て住宅における2階天井裏(=3階床下)は人が進入できるほどのスペース(高さ等)がなく、進入することはできません。床下・屋根裏の詳細調査でも進入は致しません。

ただし、点検口がある場合、点検口から覗いて目視できる範囲は調査対象となります(これはオプション利用なしでも確認致します)。

下屋裏は、住宅によっては進入できるケースもありますが、進入できないケースの方が多いです。進入できる住宅で屋根裏の詳細調査を依頼されましたら、進入して調査致します。しかし、そのスペースが狭くて進入するよりも、点検口から覗いて確認する方が見易い等の理由で、あえて進入しないこともあります。

一戸建て住宅の床下及び屋根裏の詳細調査(オプション)の調査内容について説明します。

基礎コンクリート(著しいひび割れ・欠損・ジャンカ等)、土台・大引き等の床組み(著しいひび割れ・欠損等)、鉄筋の露出、構造金物(緩み等の取付状態)、給排水管(勾配・支持金物のぐらつき等)、断熱材(有無・設置状態・劣化状態)、蟻道・蟻害(シロアリの害)、床下漏水

梁・柱等の小屋組み(著しいひび割れ・欠損等)、構造金物(緩み等の取付状態)、断熱材(有無・設置状態・劣化状態)、水染み跡(雨漏り・結露の可能性)

床下および屋根裏では以上のように、建物の基本構造や耐震性に関わる重要な調査項目(チェックポイント)が多いため、内部へ進入可能ならば依頼をお勧め致します。

床下及び屋根裏の詳細調査(オプション)を依頼しない場合でも、一戸建ての住宅診断(ホームインスペクション)、内覧会立会い・同行サービスにおいて、床下・屋根裏について点検口から覗いて目視できる範囲は調査しています。

オプションを依頼しない場合点検口などから目視できる範囲、手が届く範囲が対象となる。
オプションを依頼する場合点検口から実際に床下に潜ったり、屋根裏に上がったりして、人が安全に移動できる範囲は全て移動して調査する。つまり、人が移動して調査できる範囲が調査範囲となる。

床下及び屋根裏の詳細調査(オプション)の依頼の有無に関わらず、確認しようとする調査項目(チェックポイント)は同じですが、確認できる範囲に大きな違いがあります。また、オプションを依頼しない場合は、点検口の位置からは目視できず全く確認できない調査項目が生じることも多いです。

調査範囲が異なるわけですが、これは住宅診断(ホームインスペクション)の精度の違いにもなります。よって、弊社としては、点検口等より検査員が安全に進入可能である場合は、できる限り床下及び屋根裏の詳細調査をご利用いただくよう推奨いたします。調査(インスペクション)をする機会は少ないので、ご検討ください。

一級建築士

2023年は72.8%の方が利用されております。希望されても点検口が無く実施不可のケースもあるため、実際のご希望者はもっと多く、関心の高さがわかりますね。

床下・屋根裏の詳細調査を依頼されたものの、現地で進入不可と分かった場合、オプションは中止となり、そのオプション料金は請求致しません。都会の3階建て住宅では進入できない住宅が少なくありません。

床下及び屋根裏において、ホームインスペクションで実際に見つかった指摘事例を写真付きで紹介します。

基礎の構造クラック

基礎の構造クラック

基礎の底盤に巾0.5mm超の構造クラックが見つかった。
【新築住宅】

床下の漏水

床下の漏水

床下で設備配管からの漏水が見つかった。
【新築住宅】

ゴミ・工事の残材

ゴミ・工事の残材

床下で工事の残材やゴミが見つかった。
【新築住宅】

土台の欠損とアンカーボルトの芯ずれ

土台の欠損とアンカーボルトの芯ずれ

床下でアンカーボルトの芯ずれが見つかった。これにより、土台の欠損にもなっていた。
【中古住宅】

シロアリ被害

シロアリ被害

床下で束材などでシロアリ被害が見つかった。
【中古住宅】

基礎の構造クラック

基礎の構造クラック

床下で基礎の構造クラックがいくつも見つかった。
【中古住宅】

野地板の漏水跡

野地板の漏水跡

屋根裏の野地板に水染みが見つかった。雨漏りの可能性が考えられるため、確認が必要な事象と判断された。
【新築住宅】

断熱材の施工不良

断熱材の施工不良

屋根裏で断熱材が雑に設置されており、著しい隙間(施工不良)が見つかった。
【新築住宅】

構造金物の設置漏れ

構造金物の設置漏れ

屋根裏で構造金物が設置されていない箇所が見つかった。
【新築住宅】

雨漏り・結露の疑い

雨漏り・結露の疑い

屋根裏で雨漏りまたは結露の疑いがある水染みが見つかった。また、カビが広範囲に発生していた。
【中古住宅】

梁の接合部の割れ

屋根裏で梁の接合部に著しい割れが見つかった。
【中古住宅】

断熱材の施工漏れ

断熱材の施工漏れ

屋根裏で断熱材が一部の箇所に放置されており、適切に施工されていなかった。新築当時の施工が酷く、まともに管理されていなかった状況が確認された。
【中古住宅】

床下及び屋根裏の詳細調査(オプション)は希望しても必ず実施できるとは限りません。点検口が無い、もしくは有っても進入できないことがあるからです。

点検口から床下へ潜って調査する様子
点検口から床下へ潜って調査する様子

住宅によっては点検口がないこともあります。この場合、床下については、床下収納庫があれば、そこから確認可能なことが多いです。

屋根裏については、居室内の収納の天井から確認できることがあります。これらの点検できる箇所がない場合は対応いたしかねます。

屋根裏を調査する様子
屋根裏を調査する様子

点検できる箇所がない中古住宅の場合は、購入前の時点でできる限りの調査を実施して購入判断を行い、購入後に自ら点検口を設けてから、早期に点検されることを推奨いたします。

長くお住まいになることを考えれば、維持・メンテンナンスが非常に大事です。いずれにしても点検口を設置されることを推奨いたします。

新築住宅の場合は、そもそも点検できる箇所を設けていない住宅を購入すること自体を考え直して頂く方が良いとも考えられます。売主や工務店が購入者の視点で考えていないことの証とも言えるからです。

点検口のない新築住宅を購入される場合は、点検口を売主に設置して頂くように契約前に交渉されることをお奨め致します。

床下と屋根裏の詳細調査の利用について迷われる方は、調査当日、現地で診断の担当者に相談の上、利用有無を判断して頂いても結構です。但し、担当者の準備(道具や時間調整)があるため、必ず申込時点で「当日、現地で利用有無を判断したい」と仰ってください。

一級建築士

お申込み前に床下および屋根裏に人が入る箇所(点検口など)があるかどうかを事前にご確認ください。新築住宅の場合は、図面で確認することも可能ですが、詳細な図面がない場合は稀に記載されていないこともございますので、ご注意ください。

「床下及び屋根裏の詳細調査」は以下のいずれかの住宅診断(ホームインスペクション)サービスのオプションとして対応可能です。

何らかの理由により、建物全体(外部や室内)の調査は不要で床下や屋根裏のみ調査を依頼したい方は、事前にご相談ください。調査目的によっては対応可能ですが、関連する症状の有無を点検すべきことも多いため、床下・屋根裏以外の部分を含めた調査を提案することもございます。

一級建築士

床下や屋根裏のみを調査する場合、オプション料金以外の基本料金が必要となり、割高になります。具体的なお見積り金額は目的等によりますので、お問合せください。

床下の詳細調査(オプション)30,000円(税込33,000円)
屋根裏の詳細調査(オプション)25,000円(税込27,500円)
床下の詳細調査(オプション)20,000円(税込22,000円)
屋根裏の詳細調査(オプション)20,000円(税込22,000円)
  • エリア分けは「エリア別の料金」をご覧ください。
  • 原則、床下と屋根裏は両方のご利用をお奨め致します。
  • 床下・屋根裏のみを調査希望の場合の料金は、上の金額とは異なりますのでお問合せください。
  • エリア及び建物面積(150平米超)によっては追加料金が生じます。