物件チェック

ホームインスペクションについて説明します。ホームインスペクションとは、住宅診断や住宅検査、住宅の点検・建物調査といった言葉と同じで、住宅を対象とした建物の診断という意味で使われる言葉です。

ホームインスペクション = 住宅診断

アメリカやイギリス、オーストラリアなどでは、このホームインスペクションが広く普及しており、住宅購入の際に利用されています。日本でも2000年以降に徐々に普及し始め、最近では広く利用されるようになってきました。

インスペクションを直訳すると「点検」「検査」となりますが、日本では「ホームインスペクション = 住宅診断」という用い方が一般化しつつあります。また、ハウスインスペクションと呼ばれることもあります。

ホームインスペクションの対象物件

ホームインスペクションは、一戸建て・マンションのどちらも対象とされ、新築住宅も中古住宅のどちらも対象とされています。ただ、マンションは一戸建てに比べると一般的なホームインスペクションで得られる情報は限られたものであり、一戸建て住宅への利用でこそ、その真価を発揮できるとも言えます。

ホームインスペクションの利用目的

このホームインスペクションは、主に住宅購入の際に利用されます。購入検討中の物件の購入判断の材料として契約の直前に診断したり、契約後・引渡し前のタイミングで診断したりしています。せっかく購入した住宅に大きな欠陥(瑕疵)、著しい劣化などがあれば、買ったことを後悔してしまうこともありますが、そういった後悔をなくすために利用されています。

また、所有する住宅(自宅や誰かに賃貸している住宅)をリフォームするときなどにも、ホームインスペクションを利用する方が増えてきています。適切なリフォームや補修などのメンテナンスをして、住宅を長持ちさせるために役立てているのです。

ホームインスペクションでわかること

建物の状態を把握するためのホームインスペクションですが、このホームインスペクションでわかることは大きくわけて、「新築工事の際の施工不良の有無や内容」「建物の劣化具合」の2つがあります。

新築住宅へのホームインスペクションで、施工不良がわかれば、売主や施工会社、ハウスメーカーなどに補修を求めて補修してもらうことができます。契約前に重大な施工ミスが発見されれば購入を中止することもできます。

 中古住宅へのホームインスペクションで新築時の施工不良、または建物の著しい劣化があるとわかれば、契約前なら購入中止もできますし、購入後の補修負担を考慮しつつ購入の是非を検討することもできます。

ホームインスペクションは第三者性が非常に重要

ホームインスペクションは、住宅の買主や所有者といった利用者が、その建物の状態をできる限り正確に把握して、購入やリフォームなどに役立てるものです。ですから、その診断結果について利害関係者の影響が関わらないように配慮しなければなりません。

しかし、物件の売主や施工会社、リフォーム会社が自らホームインスペクションを実施したり、その提携会社が実施したりするケースが増えています。「売りたい」「リフォームを受注したい」という利害関係のある会社の影響下で、ホームインスペクションを実施しても正しい情報が適切に伝わらないことも数多くあるため、注意が必要です。

特に、不動産会社等の提携会社であるホームインスペクション会社は、不動産会社から継続的に仕事を紹介してもらうために、不動産会社の「売りたい」という意思をできる限り邪魔しないようにと意識していることが少なくありません。

ホームインスペクションには第三者性が非常に重要であるため、利用する方は自分自身で探してきたホームインスペクション会社に依頼する必要があります。

ホームインスペクター

このホームインスペクションを行う専門家のことをホームインスペクターと呼ぶこともあります。簡単に取得できる技術的、知識的な効果が低い民間資格が乱立しておりますが、アネストでは、ホームインスペクションを行うものは、必ず、一級建築士の資格(国家資格)を保有することを条件としており、ホームインスペクターの質の向上に取り組んでいます。一級建築士が担当であることは最低条件とした方がよいでしょう。

弊社のホームインスペクション(住宅診断)のメニューは、以下でご覧ください。